資材所要量計画(MRP)
「資材所要量計画」について説明します。
「MRP」とも呼んでいます。
目次
資材所要量計画(MRP)とは
「MRP」は、「Material Requirement Planning」の略です。
日本語では、「資材所要量計画」と呼んでいます。
「資材」の「必要数量」を計算するやり方です。
「中日程計画(基準生産計画)」で生産する「製品」と、「期日」(生産日や週)と「数量」が決まりました。
でも、「原材料や部品」がないと製品の生産は出来ませんね。
原材料や部品点数が少ないと問題はありませんが、多いと大変です。
その為には、原材料や部品の必要数量を正しく計算して、資材の発注をおこなう必要があります。
「資材所要量計画」(MRP)のやり方が、使用されています。
資材所要量計画(MRP)の目的
「資材所要量計画」(MRP)は次のような目的があります。
- 「顧客サービス」の向上
部品切れなどが少なくなりますので、顧客の納期に間に合わせることができます。
- 「在庫・仕掛品在庫」の削減
必要な「資材」をタイムリーに調達できますので、工程での「待ち時間」を短縮することができます。
部品や仕掛品の「在庫」を削減することができます。
- 購買品の「原価低減」
効率よく資材の発注ができるようになりますので、原価を下げることができます。
- 「直接要員・間接要員」の生産性向上
効率や精度よく資材を調達できるようになりますので、生産性が向上します。
資材所要量計画(MRP)の流れ
「資材所要量計画(MRP)」は次のような流れで行われます。
資材所要量展開
「部品表」を使って、「短期生産計画(中日程計画/基準生産計画)」を使って、原材料や部品の必要な「所要量」を計算します。「部品表」とは、「BOM」とも呼ばれています。
「BOM」は、「Bill Of Material」の略です。
「製品」がどのような原材料や部品から構成されているのか、何個の部品から構成されているの情報です。
複雑な「BOM」の場合は、工程別にデータを持っていて必要数量を計算します。
「正味所要量」の計算
原材料や部品の在庫を差し引きます。原材料や部品の「正味の所要量」を計算します。
「リードタイム」の前倒し
調達のリードタイムを前倒しします。「発注残」の数量を引く
既に発注済みの「発注残」のデータを引きます。「ロット」まとめ
「調達ロット」ごとにまとめます。「発注計画」の作成
業者へ発注するための「発注計画」を作成して、発注します。「資材所要量計画(MRP)」は、部品点数が多くなると手計算では、難しくなりますので、最近ではコンピュータで計算する方が多くなっています。
資材所要量計画(MRP)に必要な情報
「資材所要量計画(MRP)」を作成するためには、次のような、「情報」が必要です。
「情報」と「内容の例」です。
情報 | 内容例 |
---|---|
短期生産計画 (中日程計画/基準生産計画) |
製品名、数量、生産日時など |
構成部品情報(部品表:BOM) | 部品名、数量、ロットサイズ、 発注リードタイムなど |
在庫情報(資材の在庫) | 部品名、在庫数 |
品目情報(製品の基礎情報) | 製品名 |
製造工程情報 | 歩留まり、 |
設備情報 | 稼働率 |
などです。
●「日程計画(生産計画)」の関連ページです。
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