日程計画(生産計画)とは
「日程計画」について説明します。
「日程計画」は、「生産計画」とも呼ばれています。
「日程計画(生産計画)」は、
お客様の納期を満足するために、工場でいつ生産するのかの計画を立てることです。
■1.日程計画(生産計画)の必要性
「日程計画(生産計画)」の必要性です。
- 販売計画やお客の注文に対して「生産数量」や「納期」を保証することです。
- 工場の生産能力に合った「仕事量」を与え「稼働率」を維持することです。
- 材料・部品の「購入手配」の基準にすることです。
- 重要な製品や資材の「在庫量」を適正にすることです。
- 長期的な計画に対して「人員」、「機械設備」の準備をすることです。
などです。
■2.日程計画(生産計画)の期間による分類
「日程計画(生産計画)」を期間で分類しました。
「長期的」な計画から、いつ生産するかの「短期的」な計画まであります。
それぞれは、密接につながっています。
次のような計画です。
- 大日程計画
「大日程計画」では、需要予測をもとに、中期的な生産計画を作成してゆきます。
通常は毎月作成します。
「中期生産計画」とも呼んでいます。
製品別の数量をもとに、実際に機械や設備を準備します。
「人員計画」を作成します。雇用をしてトレーニングを始めます。
- 中日程計画
「大日程計画」や、お客様からの「受注」ををもとに実際に生産する製品と数量を決めます。
「週」または「日」単位で、どの製品をどれだけ生産するかを決めます。
機械や人員に合った生産能力になります。
「短期生産計画」や「基準生産計画」などとも呼んでいます。
●「中日程計画」を使用して、目的に応じて、次の計画を作成します。
- 資材所要量計画(MRP)
- 設備計画
- 人員計画
- 外注計画
- 在庫計画
などです。
- 資材所要量計画(MRP)
- 小日程計画
「中日程計画」やお客の「注文」をもとに実際に生産する「日程計画」です。
どの仕事をどの職場で、いつ開始していつ完了するかを計画することです。
生産の順序などを決めます。
工程別に計画を作成する場合もあります。
「作業日程計画」や「作業指示」などと呼んでいます。
■3.日程計画(生産計画)の特徴
「大日程計画」、「中日程計画」、「小日程計画」の特徴です。
項目 | 大日程計画 | 中日程計画 | 小日程計画 |
---|---|---|---|
目的 | 人員計画 機械、設備計画 資金計画 |
部品材料手配 人員の手配 工数計画/負荷計画 外注計画 |
作業実施計画 作業手配 外注手配 |
計画期間 | 1年先 | 1ヶ月から6か月間先 | 1日から1週間先 |
計画バケット | 月、四半期 | 日、週、月 | シフト、時間、日 |
計画の対象 | 製品グループ/製品品目 | 製品品目 | 製品品目 |
■4.日程計画(生産計画)の機能による分類
期間別には、上の3つの計画に分類されます。
でも、目的や機能によって次のようないろいろな計画があります。
- 長期販売計画
長期的な「販売計画」です。
「設備投資」などを決めてゆきます。
新卒の人員の数を決めてゆきます。
「経営目標」や「市場動向」、「市場占有率」などをもとに、
「長期売上計画」を作成します。
数年先までの売上、「利益計画」を作成します。
長期の「投資計画」、「人員計画」を作成します。
毎年見直します。
- 基準生産計画
「中日程計画」の代表的な計画です。
製品別の「日程計画(生産計画)」になります。
- 資材所要量計画(MRP)
製品別の「中日程計画」をもとに原材料や部品の所要量を計算します。
在庫や発注残を差し引いて、「発注計画」を作成します。
「材料計画」とも呼んでいます。
- 作業日程計画
「小日程計画」です。
「作業指示」とも呼んでいます。
- 設備計画
「長期販売計画」や「大日程計画」をもとに機械設備の計画、治具、工具などの調達計画作成します。
- 人員計画
「大日程計画」や「中日程計画」をもとに人員の準備や配置を決めます。
- 外注計画
「大日程計画」や「中日程計画」をもとに社内の生産能力、技術、価格などを考えて、「外注」利用の計画を作成します。
- 在庫計画
「中日程計画」に基づいて、製品ごとの「在庫基準」を設定します。
「受注生産」できない「見込み生産」の場合は、在庫を持つ必要があります。
重要な計画については別途説明します。
●「日程計画(生産計画)」の関連ページです。
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11:002004