ワークサンプリング法(稼動分析)


「稼働分析」の手法として、「ワークサンプリング法」について説明します。

「作業の分類」のページで説明しましたが、作業は、内容によって、分類されています。

「ワークサンプリング法」(稼動分析)は、「作業者の作業の構成」や、「機械の稼動状況」などの分析に使用します。

主体作業の「正味作業時間」は、「時間分析」などで、測定すれば時間を算出することができます。

でも、「余裕」、や「付帯作業」は、測定できません。

この分析をおこなうのに、「稼働分析」をおこないます。


■1.稼働分析の目的

「稼働分析」には次のような目的があります。

  • 「標準時間」の設定のための「余裕率」を求めるためです。

  • 作業者の「待ち時間」や機械の「非稼働時間」の原因を調査して改善に役立てるためです。

  • 詳細な「作業分析」が必要なな部分を選択するためです。

  • 作業者の「標準時間」を大づかみに決定するためです。
     「時間分析」で測定した「標準時間」の精度を検討します。

  • 適正な「人員」、「機械設備」、「方法」を決定するためです。

などです。


■2.稼働分析の手法

「稼働分析」には、次の2つの方法があります。

  1. 連続観測法
    1日中、作業者をストップウォッチを用いて「連続的」に「観測記録」する方法です。

  2. ワークサンプリング法
    作業者がおこなっている各作業を「瞬間的」に「観測」して、統計的に集計し、分類する方法です。

「ワークサンプリング法」の方がよく使用されていますので、「ワークサンプリング法」について説明します。


■3.ワークサンプリング法

「ワークサンプリング法」は、作業者がおこなっている各作業を瞬間的に観測して、 統計的に集計し、分類する方法です。
確率の法則に基づいて職場を瞬間観測する手法です。
ひろく、使用されています。


瞬間的に測定するので、作業者が意識することがあまりありません。
比較的、実態に近い状態で観測できます。

3−1.具体的なやり方

作業者や機械などの調査対象を、ランダムに決めた時刻に見回り、その瞬間の作業者や機械の状況を記録します。
何回も繰り返し、集計します。

統計的に、要求する「許容誤差」、「信頼度」で観測回数を決めます。

集計結果で、「余裕率」や「稼働率」を算出します。
また、作業者の「待ち時間」や機械の「非稼働時間」の原因を分析することにより
生産性向上に生かすことができます。

3−2.ワークサンプリング法の実施手順

「ワークサンプリング」は次のステップでおこなってゆきます。

  1. 観測目的を決めます。
    作業者か機械かを決めます。

  2. 観測項目を決定します。
    「作業」は、大まかな「要素作業」や「作業の分類」などに分けます。
    機械は、稼働、非稼働などにわけます。

  3. 許容誤差と信頼度を決めます。

  4. 稼働率の比率を予測して、予備調査をおこないます。

  5. 観測計画をたてます。

  6. 許容誤差と信頼度から、観測数を決めます。

  7. 観測数、日数、観測者数を決めます。

  8. ランダム時刻表から観測時刻を決めます。

  9. 観測用紙に観測時間と観測対象を記入します。

  10. 計画に従って観測し、その結果を観測用紙に記入します。

  11. 毎日のデータを日別に項目別に集計します。

  12. 時系列比較や項目別に分析します。
    パレート分析などをおこないます。

  13. 結果の報告や改善提案データとして活用します。


3−3.ワークサンプリング法のメリットとデメリット

  1. メリット

    ワークサンプリング法のメリットです。

    • 1人の観測者で、同時に何人も観測することができます。
      得られた結果は、作業者の平均になります。

    • 調査方法が簡単です。

    • 観測の対象者が意識的に行動することがほとんどありません。
      実際の状況を把握することできます。

    • 長期間の観測も可能です。
      その間の時系列の分析もできます。

    などです。

  2. デメリット

    ワークサンプリング法のデメリットです。

    • 作業の順序を記録することができない。

    • 作業者が作業速度を変えてもわからない。

    • 作業内容の詳細の分析はできない。
      無効な動作や要素作業の分析は難しい。

    などです。



「ワークサンプリング法」(稼動分析)は多く使用されています。



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