工程分析


「工程分析」について説明します。

「工程分析」とは、材料が製品になるまでの「工程」を「分析」することです。

「加工」や「検査」の過程を「工程分析記号」を使って図表化してゆきます。

具体的には、各工程の「作業内容」「使用機械」「治工具」「所要時間」「運搬距離」などを調査、記録します。

分析するためには、「工程分析記号」を使用します。


■1.工程分析の目的

「工程分析」の目的は、
製品の流れなどの「工程」の「問題点」や「改善点」を見つけることです。
現在の生産活動を総合的、大局的にとらえ、「改善点」について検討をします。


■2.工程分析記号とは

「工程分析」では、「工程」を次の4つに分類されています。

  • 加工
  • 運搬
  • 検査
  • 停滞

です。

分析結果を図表化するために、それぞれは、「工程分析記号」をもっています。

それぞれの内容について説明します。

  1. 加工工程
    製品が、生産の目的にしたがって、物理的に科学的に変形、変質される状態です。

    「加工」されることですね。

    例えば、
    「切削加工」「熱処理」「組立」などです。

  2. 運搬
    製品の位置を変化させる工程です。

    製品を「運搬」「移動」することです。
    「運搬」をなくせば、「加工」の連続になります。
    「流れ作業」です。

  3. 検査
    製品の「数量」「寸法」「品質」など、仕様に示された特性を「検査」する工程です。

  4. 停滞
    製品が「加工」「運搬」「検査」のいずれもおこなわれずに、ある場所に「停止」している状態です。


■3.工程分析の方法

「工程分析」は次のステップでおこないます。

  1. 工程分析の目的を決めます。
    まず「工程分析」の具体的な目的を決めます。

    例えば、

    • 工程全体の「工数」をへらす。
    • 工程間の「バランス」をとる。
    • 「レイアウト」を改善する。
    • 「運搬」を見直す。

    などです。

  2. 分析対象となる製品を決めます。
    問題点のある製品を選びます。

    例えば

    • 工程の生産量の多い製品
    • 流れの順序が一定の製品
    • 工数が多い製品

    などです。

  3. 必要事項を記入して、工程を4種類に分類します。
    「工程」を、「加工」「運搬」「検査」「停滞」に分類します。
    「工程分析記号」を使用します。

    「工程分析図」に、「工程分析記号」を線で結び、工程の内容をわかりやすくします。

  4. 工程についての「時間」「数量」「運搬距離」「設備」などを調査して記入します。

  5. 結果を整理し、「工程分析総括表」を作成します。


■4.工程分析の改善のやり方

「工程分析図」から改善の手ががりをつかむためには、まず、「工程分析総括表」を作成します。

  1. 工程分析総括表

    「工程分析総括表」は、次のような表です。


    加工工程 検査工程 運搬工程 停滞工程
    番号 部品名 時間 回数 平均 時間 回数 平均 時間 回数 平均 時間 回数 平均
    XXXX

  2. 改善点と調査項目

    「改善点」と「調査項目」です。
    次のような「改善点」について検討します。

    改善点 調査項目
    平均加工時間を短縮 「加工工程」に「合併」「廃止」「順序変更」の可能性を調べる。
    平均運搬時間を短縮 「安全の問題」、「再配置による距離」「経路」「回数」の低減について調べる。
    平均検査時間を短縮 検査工程の「順番」、「全数検査か抜き取り検査」、「検査方法」「計器の精度」などを調べる。
    平均停滞時間を短縮 「在庫数の問題」、「保管方法」「作業計画」「工数管理」などを検討する。



■5.工程分析の手法

「工程分析」をおこなうには、次のようにいろいろな手法があります。

  1. 工程分析図
  2. 流れ線図
  3. 工程経路図
  4. 作業者工程分析
  5. 連合作業分析

などです。

それぞれの概要について説明します。

  1. 工程分析図
    工程別に「工程分析記号」を使って、作業の流れを表わしたものです。
    「時間」や「距離」などを記入します。

  2. 流れ線図
    「流れ線図」は、
    工場や機械の配置図、レイアウトの上に、「作業の流れ」に沿って「工程分析記号」を記入したものです。

    職場内における製品の動きを「空間的移動」の面から把握することができます。

    機械や作業台の「配置の変更」「運搬距離の短縮」「運搬方法」「置き方」「積み下ろし」の改善などに生かすことができます。

  3. 工程経路図
    「工程経路図」は、工程の順番にしたがって部品や製品別に分析したものです。
    各種の部品がどのような「経路」で加工されるかを分析することができます。
    「各工程の類似性」や「工程の逆行」「流れの状態」を把握するためにおこないます。

  4. 作業者工程分析
    「作業者工程分析」は、作業者を主体として、その動作を作業する順番に沿って、「工程分析記号」を使って分析してゆきます。
    作業場所の「レイアウト」「作業手順」「作業動作」を改善するためにおこないます。

  5. 連合作業分析
    「連合作業分析」は、人と機械または、複数の人が共同しておこなう作業を「連合作業」と呼んでいます。
    「作業者の動作」と「機械の関係」を時間軸で分析することができます。

    作業者、作業者と機械の関係がどうなっているか調べ作業の適正化をはかる手法です。
    「手待ち時間」や、「機械の遊休時間」を短縮して工程全体の「時間の短縮」をおこなうための手法です。



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